ドルの衰退と金本位制復活

2023.04.08

ドルの衰退

何十年もの間、米ドルは議論の余地のない世界通貨の王者でしたが、現在、劇的な変化が起こっています。中国、ロシア、インド、ブラジル、サウジアラビア、その他の国々は、今後数年間で米ドルへの依存度を大幅に下げるための動きを見せています。

米国の指導者たちは近年、通貨の安定性を完全に軽視してきました。異次元金融緩和で米ドルを刷りまくる。米国債を大量に発行し、海外から借金しまくる。

そしてほとんどのアメリカ国民は、ドルは永遠に基軸通貨に君臨し続けると思い込んでいます。長い間低金利状態が続いていたため、預金はほとんど持たず、生活に必要な物から高額な買い物まで、借金して支払う。(クレジットカード払いも借金です)借り入れは最大限行う。低い金利でお金を借りて、高い金利の商品へ投資し、運用すれば簡単に楽して儲かると思っている。

一方、世界各国では脱ドル化が始まっています。ドルの衰退を示す7つの兆候。

1、ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカのBRICS諸国は世界人口の40%以上を占め、これら諸国の総合GDPは世界のGDPの約四分の一に相当する。これら諸国がドルに依存しないために「新通貨」の開発を開始。

2、BRICS諸国の2国である中国とブラジルが、自国通貨で貿易取引を行うことを発表した。

3、インドネシアで先週開催されたASEAN諸国の会議で、「ドル、ユーロ、円、英ポンドへの依存度を下げる」ことについて話し合いが行われた。

4、オイルマネー(ペトロダラー)に大きな影響を与える動きの中で、サウジアラビアは上海協力機構の対話パートナーになることに同意。

5、中国が史上初めて、液化天然ガスの取引をドルではなく中国通貨で行った。

6、インド政府は、国際貿易用のドル代替通貨として自国通貨を採用。

7、サウジアラビアはケニアとの石油取引で、ドルではなくケニア・シリングでの支払いを承諾。

マイケル・スナイダー氏のブログから抜粋

アメリカが金本位制回復法を導入

アメリカがインフレと銀行破綻という 2 つの脅威に直面している中、3人のアメリカ共和党議員が、米ドルが安定した地位を取り戻すために、極めて重要な通貨法案を提出しました。

アレックス・ムーニー下院議員は、アリゾナ州の共和党員であるアンディ・ビッグス下院議員とポール・ゴサー下院議員 (共にアリゾナ州の共和党員) と共に、不安定な連邦準備制度紙幣の固定重量の金への再ペッグを促進するために、金本位制回復法であるHR 2435を導入しました。

HR 2435 が可決されると、米国財務省と連邦準備制度理事会は、24ヶ月以内に「金の保有量と取引量」を全て公開しなければなりません。その後、米ドルはその時点の金の市場価格に正式に再ペッグされます。

連邦準備銀行債は、新しい価格で完全に償還可能になり、金と交換可能になり、米国財務省とその金準備が連邦準備銀行を保証します。

金融アナリスト達は、金本位制への復帰は、インフレや急激に増え続ける債務、通貨制度の不安定性によって引き起こされる経済的損害を大幅に軽減するだろうと予想している。

金本位制は、ワシントンの無責任な消費習慣や、無からのお金の創造から保護するだろう」とムーニー議員は声明で述べた。

「価格は官僚の本能ではなく、経済によって形作られるだろう」と彼は続けた。「米国の家族、企業、経済全体が、連邦準備制度理事会やワシントンの無謀な消費者に翻弄されることはもうないだろう。」

金本位制回復法は、特に1971 年にリチャード ニクソン大統領がアメリカの金融システムのゴールドの裏付けを「一時的に停止」して以来、連邦準備制度が日常のアメリカ人に与えてきた害についてもいくつかの調査結果を示しています。

ムーニーの法案は、過去 60 年間のすべての中央銀行と米国政府の金の保有と金関連の金融取引の完全な開示を要求することにもなります。

ニクソンショックで金の償還が一時停止に至るまでの数年間、米国の赤字支出の乱用と通貨の下落により、多くの外国中央銀行が連邦準備制度の紙幣を金に換えるよう促されました。

HR 2435 は連邦準備制度理事会と財務省に対して、「1971年8 月15日に金の償還義務が一時的に停止される前の10年間の米国の金の償還と譲渡に関するすべての記録」を開示することも要求しています。

米国のサウンド マネー グループと業界のリーダーは、ムーニーの行動を応援しています。

経済教育財団の名誉会長であるローレンス・W・リードは、次のように述べています。

「金本位制がアメリカを裏切ることは決してなかった。悪い考えや悪い政治家が失敗した。私たちが何もしなければ、破滅への道を費やして膨張させた初期の文明を溺死させたのと同じように、災害が私たちを待っています。」

「金の償還可能性に戻ることは、インフレの問題を阻止し、無駄で非効率な政府の成長を抑制し、アメリカの繁栄のエキサイティングな新時代の幕開けとなるでしょう」とグリーソンは締めくくった。

ムーニー議員の金本位制法案の全文は、こちらでご覧いただけます。これは 2023年3月30日に導入され、下院金融サービス委員会に付託されました。

Zero Hedge から抜粋

金本位制とは簡単に説明すると、政府が金と紙幣を交換してくれる制度です。

ニクソン・ショックとは、金とドルの交換停止、変動相場制へ

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